一一月二八日の沖縄県知事選投開票が迫った。
2010年11月19日9:00AM|カテゴリー:編集長後記|平井 康嗣
編集長後記
一一月二八日の沖縄県知事選投開票が迫った。自公が応援する仲井眞弘多氏と、社共社大が応援する伊波洋一氏の事実上の一騎打ちである。私や読者の多くが、この知事選を歴史的結節点の一つとして見守っている。そう思っているが、先日、地方のマスコミ関係者と話していて愕然とした。沖縄県知事選と表紙にあっても、読もうと思わないと言うのだ。その人にとって沖縄は、まずはリゾートという記号だと。おかしいのかもしれないが、と付け加えて語った。
確かに私も偉そうには言えない。日々、沖縄はじめ政治や事件の情報を浴び、議論をし、調査をしているから必然的に関心事項に上がってきたわけだ。かつて大学のゼミで沖縄出身だという学生が、本土による差別という報告をしたときに、恥ずかしながらしたたか衝撃を受けた。
翻って、ではあの普天間移設の連日の報道はなんだったのだろう。結局は本土の関心は、首相の進退だけだったのか。最近の対中問題始め、本土中心の偏狭なナショナリズムの浸透を感じる。(平井康嗣)