年末から消費税政局がメディアを騒がせている
2012年1月13日9:00AM|カテゴリー:編集長後記|平井 康嗣
年末から消費税政局がメディアを騒がせている。
消費税増税は視聴者の暮らしに直結するし、政局混乱は必至の主題。
数字を稼ぎたいメディアが好むテーマなのだろう。
先日、消費税導入に関わったという財務官僚の講義を聴いた。
消費税導入について最後まで(主婦である)妻だけは説得できなかったという。
つまり、消費税の肝は「説得」ではなく「断行」するか否かなのである。
増税策で票をとることは今の日本ではきわめて困難である。
そうなると妙な美学を抱える政治家ほど強行してしまうのだろう。
消費税論議では年金や医療費など社会保障を削る話ばかりが出ているが、
少子化対策を真剣に施策しなければ、二〇年後、三〇年後の日本を支えることはできない。
しかし政府への不信、暮らしへの不安がある。
結婚もできず、子どももつくれない。
独居老人も地域が支えられず病院漬けになる悪循環。
今の日本社会に温かい血が通っているとはなかなか思えない。
国民が何を政権交代に期待したのか、今一度考えたい。
(平井康嗣)