私は一五年ほど前、『週刊金曜日』を初めて手に取ったときに、
2012年4月6日9:00AM|カテゴリー:編集長後記|平井 康嗣
私は一五年ほど前、『週刊金曜日』を初めて手に取ったときに、
いくつかの点で面白い雑誌だと感心した。
それは読者からの投書の多さと、独自の特集と、「買ってはいけない」などの企業批判だった。
当時、投書は表2といって、表紙のすぐ裏にも載っていた。
ここまで投書を強調する雑誌など見たことはなかった。
デザイン上の都合から、今は後ろに固めているが、投書は読者の顔が見える貴重なページ。
最近はPTA役員の方からの「日の丸・君が代」問題の投書への反響が続いている。
素直で冷静な問題提起が共感を生んだのだろう。
悪法も法なり正義なりと、行政はいろいろと押しつけてくる。
しかし守りたくない「法」はいくらでもある。そもそももはや法が多すぎて守りきれない。
私は個別の法よりも日本国憲法を基本的に重視しているが、
本音では憲法のもっている理念のみに従おうとしている。
国民主権、基本的人権の尊重、平和主義。その立場からしても、
不起立の自由は国歌斉唱より尊重されるのは当たり前だ。
(平井康嗣)