米国の大統領選は本号の校了時間になっても結果はわからないが、一一月四日付『朝日新聞』の「揺れるオハイオ州」という記事が妙に頭に残った
2012年11月9日9:00AM|カテゴリー:編集長後記|平井 康嗣
米国の大統領選は本号の校了時間になっても結果はわからないが、一一月四日付『朝日新聞』の「揺れるオハイオ州」という記事が妙に頭に残った。
同州における大統領選のルポで、たとえばオバマ大統領の自動車メーカー救済策について、救済を肯定する民主党支持派と、市場原理を歪めたと憤る共和党支持派のまったく逆の結論に至る声などを紹介。
結局、「オバマ氏への熱狂が去り、民主党と共和党の伝統的な価値観の違いが再び前面に出てきているようだ」と分析している。
政党の伝統回帰が出てくるのはなぜか。
米国という衰退する国民国家への危機感や愛国的な根っこにはあるのだろうか。
いずれにせよ、両党の差異が今後原理的に強調されることになれば、曖昧さに対して不寛容になっていくことが想像しうる。
一方、政党としての「伝統的価値観」は若い日本の民主党には当然ないが、自民党にもない。
政策は場当たりで曖昧だった。
しかし民主は尖閣領有の曖昧さを理詰めにした。
琉球沖縄は今後どうなる。
(平井康嗣)