東京都議選は結局、投票率が低い中、自民党圧勝へつながった。
2013年6月28日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|平井 康嗣
編集長後記
東京都議選は結局、投票率が低い中、非自民派の受け皿もなく、組織票を持っている自民、公明、共産が安定的な得票をして自民党圧勝へつながった。民主の凋落ぶりは参院選の結果を予想させるだけに恐ろしい。政治は権力闘争なのだろうが、抑制・均衡する相手を失した組織、国は暴走するものだ。このタイミングで安倍氏が首相であるし。
憲法にも三権分立とある。が、最高裁が米国型司法だからと、結局は立法府に釘を刺しきれずにきた。そして事実上、抑制の仕組みはなし崩しになった。一党独裁政権を続けてきた自民も派閥や三役で拮抗していたが、小泉政権以後壊れていく。自民には強い野党がいることによって与党が強くなるという発想はもはやないのだろうし、そもそも受け皿となる野党も不明だ。
その流れで憲法九六条先行改正という発想が出てきた。最後の“政敵”憲法を骨抜きにして、与党の長が全権を握る仕組みの総仕上げだった。亭主関白ではなさそうな首相が、独裁を目指すことは不可解なのだが。 (平井康嗣)