日本は高齢化最前線国だ。
2013年9月6日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|平井 康嗣
編集長後記
日本は二〇三〇年に六五歳以上年齢が三〇%を超える高齢化最前線国だ。日本社会の高齢者への振る舞いを各国は注視していることだろう。
独居で暮らす私の母は八月に七〇歳になった。カルチャースクールで西洋陶器の講師をやり続け、病気をしたらお仕舞いが口癖の精神論者であるが、最近、足が痛い、歯が抜けたなどいろいろと弱ってきている。高齢になるほど医療費がかかるのは当たり前なのに、負担は重くなる一方で受診控えをしがちのようだ。みなさんそうなのだろう。
それでも、ここ数年、婚活は続けている。それもこれもたいして経済力のない息子は老後あてにできないと覚悟をしているからだろう。なけなしの年金を貯めてはお見合いパーティーのようなものに出て、たまにプロポーズを受けたと相談もされる。相手男性も自分の老後の面倒を見てもらおうと来ているようだ。母は結局、なんだかんだ気にくわないと結婚には至っていない。お金の不安がぬぐえないと、気力があっても生きるのはしんどいと思う。 (平井康嗣)