公明党は集団的自衛権の行使容認の閣議決定に同意するのか
2014年6月20日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|平井 康嗣
編集長後記
公明党は集団的自衛権の行使容認の閣議決定に同意するのか。これは平和主義の否定である。日本政府は自衛権を保有するも憲法9条の解釈にもとづく「専守防衛」に徹する防衛戦略を貫いてきた。
しかし高村正彦副総裁が提示した行使のための新解釈では、「他国に対する武力攻撃」も行使要件に盛り込んだ。これは「専守防衛」を逸脱する。政府が提示する集団的自衛権の行使事例を見れば、軍事同盟国である米国への攻撃を日本の攻撃と見なして自衛隊を出動させる企図が読み取れる。米国は第二次大戦後も“戦争”を繰り返してきた。「戦後」ではない国である。日本政府が集団的自衛権の行使を容認すれば、自衛隊は米国のために派兵される度合いが飛躍的に上がる。但し書きとしての「限定」や“歯止め”は、時の政権の解釈に左右される。
日本の「戦後」の平和主義は、永遠に海外で武力行使をしない「戦後」で在り続けるという誓いだったはずだ。戦後69年。日本の「戦後」が強引に終わらせられようとしている。 (平井康嗣)