政治に問われる「心」
2014年11月21日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|平井 康嗣
沖縄県知事選で翁長雄志氏が現職の仲井眞弘多氏に約10万票の差をつけ圧勝した。選挙の争点は米軍普天間飛行場の辺野古への移設の可否。翁長氏は否の立場だった。
仲井眞氏は昨年末、都内病院を退院後に安倍首相と会談し、地元紙記者らに「ハバ ハッピーニューイヤー」と笑顔で挨拶して東京を去ったという下品な一件を思い出す。
翁長氏については昨年、佐高信さんが『不敵のジャーナリスト 筑紫哲也の流儀と思想』の出版記念と小誌1000号記念の合同イベントをジュンク堂で開いた際に筑紫さんの本を読み返して、偶然その名をみつけた。本誌06年6月9日号の「自我作古」だ。
〈今の(本土の)政府には「心」がない――と翁長雄志・那覇市長は最近の記者会見で語ったという。(本土)政府は「慇懃無礼」だとも。〉
〈翁長市長は、「今」とちがって「心」があった政治家として小渕恵三、野中広務の名をあげたという。〉
少なくとも8年以上も前から沖縄では政治に「心」が、問われていた。(平井康嗣)