編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

那覇で辺野古新基地建設反対の県民大会が開かれ、3万5000人が集まった

編集長後記

 5月17日に那覇で辺野古新基地建設反対の県民大会が開かれ、当初予定の1万人を超えた3万5000人が集まった。一方、政府は5月15日の沖縄本土復帰の日、米軍を支援するためだとして「戦争法案」を国会に提出した。沖縄の民意は米国とそれに追従する日本政府に侮辱された。

 また先週は5月12日、京都府警らが「マツタケ」不正輸入容疑という「温めていたネタ」で朝鮮総聯議長の二男を逮捕した。不当逮捕か否かは事実を注視したいが、逮捕の目的の一つは拉致問題の行き詰まりを朝鮮の責任に転嫁するためだろう。「拉致」で名を売った安倍首相らが、もっとも頭を抱えているのは被害者の早期帰国を公約している拉致問題と言われる。朝鮮側の責任で棚上げできれば家族会にも申し開きができる。

 他国に責任転嫁をすることで政治目的を実現し国民を切り捨てていく安倍政権は官僚的できわめてずるがしこい。沖縄と家族会は二つの国にどこまで翻弄されるというのか。私にしうる調査と批判はしていく。 (平井康嗣)