咀嚼しながら理解を積み上げる
2015年10月2日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|admin
日本テレビのセクシーラグビールール以上に馬鹿馬鹿しい安保法が成立した。あまりの不合理ゆえに法案成立は反対者にあきらめるタイミングを与えることもできなかった。法を受け入れる理由が見つからないのだ。それゆえ安保法と安倍政権に対するプロテストはむしろ勢いを強める過程にある。そのことを自公政権や安保マフィア官僚はなめくさっていないか。
まったく従うつもりがない人びとがどれほど多いか。今週号の特集は『週刊金曜日』の答えの一つだ。私はどうやらひねくれものなので、納得しないと法であろうと実は従う気が起きない。腑に落ちるまでじくじくと考え続けてしまう。
そんな学び考える“知の巨人”が、山本義隆さんではないか。小社から『私の1960年代』を発刊したことを契機に氏の著書を幾つか手にとった。理系文系問わず、物理から歴史、哲学まで、50年もの間、よく咀嚼しながら理解を積み上げてきた学問者の姿がただちに立ち上がってきた。及ばずながら私も学び考え続けていきたい。