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空疎な反動と敵視政策

 6月24日の新聞調査による参院選挙予測では、自公ら改憲勢力は改憲発議に必要な3分の2に届くそうだ。その中心にいる自民は常々「わが党の立党以来の党是である自主憲法制定」という言葉を使う。立党の志を大切にしているようだ。そもそも自民は左右の社会党が統一したことを受け、日本民主党と自由党が合同して1955年に誕生。そのときに立党宣言や綱領、党の使命を発表している。

〈わが党は、自由、人権、民主主義、議会政治の擁護を根本の理念とし、独裁を企図する共産主義勢力、階級社会主義勢力と徹底的に闘うとともに、秩序と伝統の中につねに進歩を求め、反省を怠らず、公明なる責任政治を確立〉(「党の使命」)などとある。

 つまり共産党と社会党という革新に対する反動保守として立党された。大企業の支持で生まれた自民党が、いまも労働者を警戒し大企業優遇をするのは当たり前なのだろう。この空疎な反動と敵視政策こそが自民党らしさであり、もっとも体現している人が安倍首相であろう。