編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

頭を悩ます

 森友学園問題では学園側からの小学校認可申請取り下げ、そして籠池泰典理事長の退任、さらに朴槿恵韓国大統領の罷免、南スーダンからの自衛隊撤収など、目まぐるしい動きがあった。共謀罪法案の閣議決定は持ち越しになったが、取り組むべき案件が多くて、誌面作りに頭を悩ます。

 読者の方からは「森友学園問題を、蜥蜴のしっぽ切りで終わらせるな。しっかりと追及を」と激励の電話やメールをいただいた。安倍晋三首相が政治生命をかけて実現するとしていた“教育再生”の実態が、利権の構造も含めてあらわになってきたと言える。安倍政権を倒すため、編集部もいろんな角度からこの問題に取り組んでいる。

 山口泉さんの連作掌篇小説の連載が始まった。山口さんにはこれまで、本誌ではテレビ批評や評論などで健筆をふるっていただいていたが、小説は初めてだ。山口さんにとっても、ほぼ7年ぶりの小説発表であり、「3・11」以降、初めての小説にあたるという。第3週の月1掲載予定だ。