解放
2017年3月24日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|小林 和子
長かった。沖縄平和運動センターの山城博治議長がようやく解放された。沖縄の米軍北部訓練場のオスプレイパッド建設の抗議行動に関連して山城さんが逮捕されたのが昨年10月。接見禁止を伴う長期勾留のなか、本誌編集委員をはじめ多くの人が声をあげた。保釈が決まり、拘置所前に集まった支援者から「沖縄 今こそ立ち上がろう」の大合唱が起こったという。公判は17日に始まったが、いろんな問題を考えてしまう。
一つは閣議決定された共謀罪法案絡みだ。今週号で山下幸夫さんが書かれている。山城さんの逮捕容疑の一つに「威力業務妨害罪」があるが、今回の共謀罪の対象犯罪に「組織的な威力業務妨害罪」が含まれているからだ。共謀罪ができれば、「山城議長が『威力業務妨害』を行なう前に、警察が『それを誰かと共謀した』という容疑で逮捕できる」というのだ。山城さんの逮捕・勾留の異常さは明らかだ。しかし、それさえ権力の闇の中で見えなくなってしまう。この流れをどこかで押し戻したい。