憲法21条を体現
2017年4月28日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|小林 和子
少し汗ばむ季節になった。肌寒いころからの私の日課は湯船で内山宙さんの『未来ダイアリー』を眺めること。別に仕事先に義理立てしているわけでなく、末尾の現行憲法と自民党憲法改正草案の対照表が使い勝手がいいのだ。
21条の「集会・結社・表現の自由」に目がとまる。私なんぞ小賢しく「表現の自由」ばかりがついつい口をついて出るが、集会・結社の自由と並び立つと立体感というか奥行きが出てくる。「集会・結社の自由」は、共謀罪の新設が審議されている今だからこそ、その意味をかみしめる。
最近感動した集会は東京都内で開かれた「2・19総がかり行動――格差・貧困にノー!! みんなが尊重される社会を!」だ。(参加できなかったので後でユーチューブで見たのだが)教育学者の本田由紀さんが腹の底からわき起こる怒りを全身で表し、文字通り、吠えていた。ちょっと涙が出るくらい、真剣で、まっとうで、堂々としていた。21条をかっこよく体現している。その場にいなかったのが実に残念だった。