闘い
2018年2月9日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|小林 和子
残念な結果であることは間違いない。ただこれですべてが終わるわけではない。名護市長選挙のことだ。
マナティが大好きで、見たことがないジュゴンもきっとマナティのように愛すべき動物と思い込んでいるわが家の高校生は選挙結果を聞き、わっと泣き出した。「沖縄からジュゴンがいなくなってしまう」
あらら、いつも憎まれ口をきいているのに。東京の高校生にはそんなひっかかりしかないのも事実。いつまでなら間に合うのかわからない。でもきっとまだ間に合う。
今回の結果を聞いたら悲しむだろう人の顔が思い浮かんだ。舛田妙子さん、本誌の音訳サービスを手がけてくれた方だ。昨年11月に亡くなられた。その夕方、メモリートーキングという集まりがあり、活動を支えてくれた方々を中心に50人ほどで思い出を語り合ったところだった。舛田さんはいつも沖縄のことを気にかけていらした。
「民意」――それは重い事実だ。しかし闘いは続いている。本誌はそこから目を逸らすつもりはない。