編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

追及を待つ

「きょうはいろんなニュースがありますね」。週明け、編集部内での会話だ。大坂なおみの全豪オープン優勝、嵐の活動休止宣言、基幹統計の多岐にわたるミスの発覚……。

 統計不正疑惑の第1弾ともいうべき毎月勤労統計調査をめぐる不正については、「統計所得、過大に上昇」を報じた昨年9月12日付の『西日本新聞』のスクープ記事を、鷲尾香一さんが本誌昨年10月12日号で解説している。

「統計が間違っていたり、作為的なものであれば、政策そのものが間違ったものになる可能性がある」という指摘をされていたが、まさかこんなことになっていたとは。しかも森山裕自民党国対委員長が「さほど大きな問題はない」(1月26日)と発言したという。有権者はどう考えるのか?

 1月27日投開票の山梨県知事選で、自公推薦の候補者が勝利した。恩讐を超えた自民の総力戦を見せつけられたが、今に始まったことではないにせよ安倍政権の責任は「さほど大きな問題はない」とはならないはずだ。国会での追及を待つ。