理不尽なカネ
2019年8月23日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|小林 和子
休み明けの校了日、編集部はざわついている。明日までに校了しなければいけない未入稿の原稿が20頁以上あるから、自ずと緊張する。
夕方4時、やっと手が空き、大机でひとり昼食。弁当を広げて新聞に目を通す。沖縄振興一括交付金が3年連続で減額されたため、県内のインフラ整備など大幅な遅れが生じているという(『琉球新報』8月17日付)。その影響で、県が主体となる橋梁等老朽化対策の進捗率は58%と低迷。「えっ」と驚く。父の新盆のために帰った山梨で見た、中部横断自動車道に関する記事を思い出したからだ。
「県の強い働きかけで7月1日、総務省はそれまでの(県負担の)164億円を1億円へ減額すると発表した」(『山梨新報』8月16日付)。この2月に就任した長崎幸太郎知事(自民党)の選挙公約の一つだったようだ。トンネルと橋梁がたくさんあると交付税を割り増す制度も創設されたとある。
8月は各省庁が予算を要求する時期だ。選挙もあったし、理不尽なカネの使われ方に目をこらしたい。