関西電力の闇
2019年10月11日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|小林 和子
関西電力幹部らによる金品授受問題の闇は深い。衆院本会議で7日、立民の枝野幸男代表が調査を求めたことに対し、安倍晋三首相は「第三者委員会での解明」で躱した。
本誌によく企画の提案をしてくれるNさんから連絡があった。彼は原発から歴史問題まで解説する「おしえて!ゲンさん!」というサイトを開いている。そこに原発交付金の現状を伝える「原発の経済効果」をアップしたところ、閲覧者が増えているというのだ。市民の関心は高い。
本誌では、東電刑事裁判の判決をめぐる検証も控えている。そこにこんな大きな疑惑が出て、正直頭を抱えた。だがこの問題、呆れはするが、驚かない。原発とカネは切っても切れない関係だからだ。原発を作って動かすということには構造的に不正義が必要、と思うからだ。
ただ、死人に口なし、責任を死者に覆い被せて、関電幹部が被害者であるかのように報ずる動きも見られるが、そのような動きには与しない。巨額のカネの出所を考えれば当然だ。被害者は私たちだ。