「一件落着」とはならない
2019年11月8日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|小林 和子
「結果としてはよかった」
英語民間検定試験導入延期の件である。現場は混乱の極みと想像する。子どもが通う高校ではどんな反応かきいたところ、教員は前述の意見を述べたというのでほっとした。だが、制度導入の際の議事録が非公開、さらに国語・数学の採点についても問題があるので、「一件落着」とはならない。各地の高校生が集会などで、文科大臣よりも本質を捉えた説得力のある意見を述べていたことが心強かった。
11月1日号の記事「米国LA市警の訓練に携わる俳優が語る事件現場とメディア」について補足説明をしたい。当該の俳優が訓練で演ずる”犯人役”は、精神疾患があるという設定になっているが、精神疾患をもつ人も、健常者と同様の生活を送っており、ハンディキャップの有無にかかわらず人はだれでも犯罪を行なう可能性がある。さらにこれは訓練全体の一部にすぎず、訓練は現実をそのまま反映したものではない。編集部でそのむね注釈を付けるべきだった。みなさまにお詫び申し上げる。