編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

たっぷり親睦?

 在韓米軍の来年以降の駐留費負担の交渉で、今年の予算の5倍の提示が米政府からあったという共同の報道を先日目にした。GSOMIA破棄が影響しているのだろうか、日本もふっかけられるの? と心配していたら、2021年3月に期限を迎える日米協定の更新交渉で、現行予算の4・5倍の提示が米側から示されたとの報道が一部であった。やっぱり? 真偽の確認が先決だが、増額どころじゃないだろう。

 日米貿易協定の承認案が15日、衆院の外務委員会を通過、まもなく衆院本会議にかけられる。日本政府はウィン・ウィンの関係を強調するが、独自の試算で「負けが際立つ」との報道も(『朝日』11月17日付)。「ホルモン剤使用の危険な米国産牛肉が関税引き下げで日本に押し寄せる」と本誌は「くらし」欄で指摘(10月11日号)。生活の安全に直結する問題でもある。

 安倍晋三首相はトランプ米大統領とこの間たっぷり親睦を深めてきたようだが(?)、一体何の弱みを握られているのか。