怒りの可視化
2020年5月15日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|小林 和子
いよいよ市民の怒りが可視化されてきたということか。
「#検察庁法改正案に抗議します」のツイートが、歌手のきゃりーぱみゅぱみゅさん(後に削除)、俳優の浅野忠信さんらも巻き込んで世界トレンド入り。しかも途中で意味不明のツイート数減少で情報操作? との疑いも出て、火に油を注いだ。
本誌では、官邸に近いとされる黒川弘務東京高検検事長の任期延長について「政権腐敗を暴かせない究極の指揮権発動」(海渡雄一、2月14日号)とまず批判。そして今度の検察官の定年を段階的に65歳に引き上げる検察庁法改正案については、「後付けの理屈が破綻したから法律に明記して正当化しようという企み」(望月衣塑子、5月1・8日号)と喝破した。
それにしても、日本で4月に開催予定だった国連犯罪防止刑事司法会議がコロナ感染拡大のために延期になってよかったね。法務省は「日本における法の支配の浸透」などを「国内外にアピール」する場としているからだ。一連の事態、どう説明する?