在日コリアンの参政権について思う
2022年6月17日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|文聖姫
正直、今回の特集企画は乗り気ではなかった。在日コリアンの編集長が誌面ジャックして自説を大々的に展開しようとしているのではないか――そんな声が聞こえてきそうだからだ。しかも、私自身は今の日本で在日が参政権を得ることがベストかどうか、悩み続けてきたし、今も悩み続けている。決して「参政権絶対必要」派ではない。企画提案者である本田雅和の熱意に根負けした、というのが偽らざるところだ。とはいえ、参議院選挙を前に、投票したくても選挙権がない定住外国人のことを知ってほしいという気持ちもどこかにある。
在日コリアン社会も大きく変わった。私の父をはじめ1世の多くは亡くなり、おそらく1割を切っているだろう。一方で、すでに6世まで誕生しているという。大部分の在日にとって日本が定住の地だ。だから、日本で税金を払い、日本の法律を守って暮らしている。自分の暮らしを良くしてくれると思う政治家に1票を投じる権利がほしいと思うのは、ごく自然な考えではないだろうか。(文聖姫)