編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

弊誌関連裁判ご報告

 本誌記事で名誉が毀損されたとして会社経営の男性(以下、原告)が本社と筆者(ジャーナリストの成田俊一氏)に1億1000万円の損害賠償を求めた裁判で、最高裁判所第一小法廷(安浪亮介裁判長)は7月14日、本社の上告を棄却しました。これにともない、本社と筆者に対し連帯して110万円を支払うよう命じた一審京都地裁判決(2020年9月28日)が確定しました。当該記事は18年7月6日号掲載の「警察の闇 暴力団の破門状事件めぐり京都府警が過去を隠した男」。京都府警本部の新築工事の警備業務を、元暴力団組員であったと疑われる原告の経営する警備会社が受注し、そこに府警の幹部警察官が天下りして要職に就いていると指摘。記事では複数の証人の証言をもとに原告が組員であった可能性が高いことを疑惑として指摘、原告は組員ではなかったと争っていました。

 一審判決後、原告と筆者、本社は控訴、大阪高裁は一審判決を支持し本社と成田氏の控訴を棄却。本社は最高裁に上告していました。(文聖姫)