編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

「帰ってきたカラオケマン」

 本誌でインタビュー(8月26日号掲載)した風間杜夫さんの一人芝居「帰ってきたカラオケマン」を見てきた。コロナ禍にもかかわらず、客席はほぼ満員。風間さんの演技に大笑いしたり、最後はしんみりさせられたり。昨年好評だったためのリバイバル公演だが、ウクライナ戦争やいま最も日本を騒がせている“ある宗教団体”など、今年ならではのホットな時事ネタも随所にちりばめられた。

 さて、岸田文雄政権は、反対世論が多数を占めた「安倍国葬」を強行した。今週号では、国葬後に何が岸田政権を待ち受けているかについて、政治学者の御厨貴氏に語ってもらった。国葬と統一教会で岸田内閣の支持率は急落している。一時は「黄金の3年間」などともいわれたが、その目算は狂い始めているようだ。

 風間さん演じる牛山明は高齢者のための訪問カラオケを公約に、コロナで亡くなった志村けんさんと同じ歳というだけで東京・東村山市議選に立候補した。そんな彼なら今回の「国葬騒ぎ」をどう論破するだろうか。(文聖姫)