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長生炭鉱

 山口県宇部市の東部、瀬戸内海に面した床波海岸にあった長生炭鉱は、別名「朝鮮炭鉱」と呼ばれていました。海底坑道の危険な炭鉱で、朝鮮人労働者の数がずば抜けて多かったためです。その長生炭鉱で大惨事が起きたのが1942年2月3日。午前6時頃、海岸の坑口から1000メートル以上沖の坑道で異常出水が始まり、午前8時頃水没したのです。水没事故のことを炭鉱用語で「水非常」と言います。この事故で183人が犠牲となり、うち136人が朝鮮人労働者でした。

「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」では現在、坑口を開けるための資金を集めるクラウドファンディングを実施しています。締切は7月13日。詳しくはホームページ(https://www.chouseitankou.com/)をご覧下さい。

 旧知の先輩で同会会員の金静媛さんは、「日本の朝鮮植民地清算が未だなされていないことの象徴。犠牲者には現在の朝鮮民主主義人民共和国出身者もおり、一日も早い日朝国交正常化が望まれる」と話しています。(文聖姫)