編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

1500号

 あがってきたゲラを読んでいると、私とは違う意見だなぁと思うことを主張する筆者にも出会う。そしてその後、「言葉の広場」や「読者会から」でそういった主張への反論が載ることもあり、筆者や編集部員が応答する……。最近は減ったようにも思うが、「論争」することが本誌の特徴の一つではないかと思う。

 そうして迎えることができた1500号。あくまで通過点に過ぎないが、1994年に入社した私にとってこの約31年の間には数々のできごとがあった。簡単に振り返ることはできないが、社会は変化し、「明るい未来」なんてますます見えてこない。それでも、今できることがあると信じて誌面を作っていきたい。

 今号では「ドキュメンタリー映画で精神疾患に向き合う」も企画した。後半の『わたしを演じる私たち』の記事に出てくるOUTBACKアクターズスクール副校長の佐藤光展さんは医療ジャーナリストとして、特集「施設コンフリクト」の記事も執筆していただいた。併せてお読みいただければ。(吉田亮子)