編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

小室等de音楽祭

 今号の「なまくらのれん」で本人も書かれているように「小室等de音楽祭」は大盛況だった。小室さんは何人ものゲストとコラボしながら、ご自身の楽曲も披露し、トークも続く。お疲れだったろうと思うが、ニコニコとたのしそうで、かっこよかった!

 ゲストの1人、清水国明さんはウクライナから帰国したばかりだった。災害被災地に届けているトレーラーハウスについて、ウクライナでも役立てられないか、などなど模索中。ただ移送費などを考えると、復興事業として現地での製造を応援したいと話す。また、何が必要かと聞いたら「祈ってください」と言われたと、意外そうに紹介した。

 東日本大震災のある被災者は、話を聞くために能登半島の被災者に会いに通う。自分も同じことをしてもらい、誰かが見てくれていることが力になったからだという。祈るって、そういうことか。無力な人にとっての最後に残されたことのように見えるかもしれないが、そうではない。人を励まし、生きる力になる。(吉田亮子)