普天間移設で菅新首相に申し入れ 辺野古合意を全面撤回せよ!
2010年6月29日5:47PM
普天間飛行場閉鎖に絡む日米共同声明の撤回要求を盛り込んだ「菅首相への緊急申し入れ」を行なうための記者会見が一一日、参議院議員会館で開かれた。
主催は、五四の個人と団体が呼びかけた「2010安保連絡会」。同グループは昨年一二月八日に「鳩山首相への緊急提案」を提出。五六四人が賛同したが、そのポイントは、普天間飛行場の「移転」ではなく「閉鎖」を求めたことだった。閉鎖することが本質であり、移転は {方便} だからである。
結果は、五月末の日米共同声明にあるように、「最低でも県外」という公約すら守られなかった。そこで今回、あらためて菅直人新首相に対して申し入れを行なう。内容は、辺野古移設の共同声明と閣議決定の全面撤回を求めるほか、鳩山政権誕生から共同声明発表までにどのような交渉がなされたのか。その具体的で詳細な事実関係の公開を要求することが特徴だ。今現在、これらが全く明らかにされていない。
当日の会見で、呼びかけ人の一人、天野恵一氏は「敗戦前に本土攻撃のために建設されたのが普天間基地。それがそのまま不法占拠され続け、日本が受諾したポツダム宣言の占領規定にも違反する」と、当たり前のことが報道もされず、認識もされていないことを指摘。このような基本的な常識が伝わらず、ただ「移転」だの「抑止力」という単語が飛び交っているのが現状だ。さらに申し入れ文には、日米間のすべての密約の破棄を米国政府に要求することも盛り込まれている。主催者は一九日一三時から東京三宅坂の社会文化会館で集会を開き、終了後に首相官邸に、申し入れを行なう予定だ。
「2010安保連絡会」7http://
www.jca.apc.org/hananpojitsu/
(林克明・ジャーナリスト)