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プルサーマル運転の停止を――住民ら九州電力を提訴

2010年9月1日9:46AM

提訴にむけ佐賀地裁前で横断幕を掲げる原告や支援者ら。(提供/プルサーマル裁判の会)

「普通の暮らしがしたい!」

 環境権と人格権をかけ、佐賀県東松浦郡玄海町にある九州電力玄海原子力発電所(以下、玄海原発)周辺住民らの闘いが始まった。

 フランスのメロックス社製のプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を使用し、プルサーマルでの運転を開始した玄海原発三号機の差し止めを求めて九日、周辺住民ら一三〇人が九州電力を提訴した。

 佐賀地裁前には提訴一時間前から支援者ら一〇〇人以上が鹿児島・長崎からも駆けつけ、参加できなかった仲間の切なる思いを書いたプラカードと色とりどりの横断幕を持って立った。三日前には、佐藤雄平福島県知事がプルサーマルの受け入れを表明。原告らに憤りが広がる中での提訴となった。

 提訴後、原告団団長の石丸初美さんが「原発の安全性が一〇〇%でない以上、たとえわずかであれ、私たちは危険性を引き受けたくない。必ず子孫につけがくる。これは、大人の責任として気がついた人が声をあげた裁判」と力強く訴えると、参加者から大きな拍手がおくられ、しばらくの間鳴りやまなかった。

 高レベル放射性廃棄物最終処分場の受け入れを拒否し、“反核” の町長として知られる高知県の澤山保太郎東洋町長は、「良心的な裁判官ならプルサーマルがいかに酷い暴挙かが解るだろう。裁判官を動かすのは世論の力。裁判官も世論の動きを見ている」と述べた。

 第一回口頭弁論は一〇月に行なわれる予定。玄海原発MOX裁判の行方に注目を。

(小林栄子・プルサーマル裁判の会世話人)

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