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3月に定年を迎える根津公子さん――最後も「不起立」で
2011年2月3日2:09PM
卒業式での「君が代不起立」により、三年連続して停職六カ月の処分を受けている東京都立あきる野学園教員の根津公子さん。この三月に定年退職を迎える根津さんにとって、最後となるかもしれない卒業式が迫っている。
根津さんは一月一五日、町田市公立学校教職員組合の主催で行なわれた「新春コンサート&トークの夕べ」にゲスト参加した。
根津さんは、「『日の丸・君が代』の強制は、教員だけでなく、国家に服従し命令を聞く子どもをつくっている。私が『不起立』で免職にされるかどうか、という問題ではない」とキッパリ。
その上で、「私たち教員は子どもに、いじめを見て見ぬふりすることはいじめているのと同じだと教えてきた。都教委が行なっている『日の丸・君が代』の強制は子どもへの人権侵害。これを見て見ぬふりはできない。みんなで都教委の行為を跳ね返そうよ」と会場にいる教員に呼びかけ、卒業式での「不起立」の意思を表明した。
町田教組の田中真弓さんは、「昨年ごろから職員会議で『日の丸・君が代』についてようやく発言できるようになったが、壁を越えるのに勇気が必要だった」と言う。
この日の演奏者でもあったピアニストで在日コリアンの崔善恵さんは、「(「日の丸・君が代」を強制する)『10・23通達』がどれほどひどいものか。戦争に近づく行為なのだという、その重みをまず理解しないと」と話した。
根津さんと思いを同じくする河原井純子さんなど教員や元教員、市民らでつくる「河原井さん根津さんらの『君が代』解雇をさせない会」では、二四日(月)八時から都庁前でチラシを配布。二月一一日(金)一三時三〇分からは町田公民館ホールで、『“私” を生きる』(短縮版)の上映と根津さんらのトークが予定されている。
東京都立あきる野学園の卒業式は三月二四日だ。
(吉田亮子・編集部、1月21日号)