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東電と内閣府に署名を提出――福島原発「廃炉」求める5万筆
2011年6月9日6:09PM
五月一八日、福島原発の「廃炉」を求める有志の会が東京電力と内閣府に福島原発一〇基の「廃炉」の決定を求める署名と要望書を提出した。署名数は東京電力に対して五万四四八四筆、内閣府に対して五万四七八八筆。四月一四日の第一次提出分と合わせると、それぞれ八万一〇二三筆、八万二〇九六筆にのぼる。
東京電力では広報部の担当者二人が一時間にわたり有志の会のメンバー七人の要望を聞いた。なかでも福島県出身者からは「情報が少なく、見えない放射能に怯え、うつ状態になっている人もいる」「自分で作った野菜を食べていた人が他県の野菜を購入しなければならず、経済的な負担が増している」といった切実な声が上がった。
二人は終始、神妙な面持ちだったものの、四月一四日に提出した署名用紙が広報部に置いたままになっていることが判明。社長や幹部役員に要望が伝わっているのか、問いただされる場面もあった。
一方、内閣府では大臣官房総務課の三人が、予定時間を超えてメンバーの申し入れに耳を傾けた。個人的な見解と断りつつ「東京電力だけの責任じゃない。国としてもきちんと対応しなくてはならない。広島・長崎の被爆者や水俣病患者のように息の長い補償が必要だと思う」と述べた。
有志の会の発起人である古荘斗糸子さんは「署名をしてくれた方々は、これまで署名も市民運動もしたことのない人ばかり。それだけ放射能に対する不安が強いのだと思う。こうした人々の声を東電と国に届け、全基廃炉を実現させたい」と語った。
有志の会では引き続き、六月一五日まで署名を受け付ける。
(佐久間真弓・フリーライター、5月27日号)
(編集部注)有志の会のHPは下記。
http://fukushimahairo.web.fc2.com/