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天安門事件追悼集会に3年連続15万人
2011年7月6日11:55AM
1989年に中国北京の天安門広場で起きた民主化運動への武力弾圧から22年の6月4日夜。香港銅鑼湾のビクトリア公園サッカー場で犠牲者追悼キャンドル集会が行なわれた。
3年連続で15万人(主催:香港市民支援愛国民主運動連合会)が参加。今年は「80後」「90後」世代と呼ばれる若者や、「観光」名目で香港入りした中国内地からの参加者が目立ち、募金箱にも香港ドルに混じり人民元が著しく増えた。今年は司会陣に普通話(中国標準語)の話者を用意。広東語との二言語進行が実現している。
21年にわたり集会を指導した司徒華主席が1月2日に逝去したため、選挙で選ばれた李卓人(レイタクヤン)主席が司儀をつとめ、会場中央の民主の女神に献花礼拝。ステージの灯火台に点火。拘束中のノーベル平和賞受賞者劉暁波(リュウシャオポー)氏や北京オリンピックスタジアム「鳥の巣」の設計者艾未未(アイウェイウェイ)氏の即時釈放を訴えた。中国では民主活動家や維権律師(人権派弁護士)の拘束など、現在も弾圧が続いている。
当時の指導者で海外に逃れた王丹(ワンタン)さんと犠牲者の遺族でつくる天安門母親運動の丁子霖(ディンチーリン)さんは、ビデオでメッセージを寄せ「中国はこれまでにない民主化圧力に直面している」と伝えた。同日、台北の中正紀年堂前では500人、マカオの世界遺産セナド広場でも200人を超える人々が追悼集会に集まった。台湾の馬英九(マーインチウ)総統は、劉暁波氏、艾未未氏の釈放を求める談話を発表している。
(写真・文/和仁廉夫・ジャーナリスト、6月17日号)