伊勢崎賢治氏、蓮池透氏らが参加――神戸で福島支援ライブ
2011年9月29日5:59PM
「ジャズ・ライブで、福島の原発被災者を支援しよう」というチャリティイベントが九月六日夜、神戸・三宮の名門クラブ「月世界」で開催された。
ライブでは、国際紛争解決の専門家として知られる東京外国語大教授の伊勢崎賢治氏が、アフガニスタン赴任時に習い覚えたジャズトランぺッターとしての腕前を披露。ジャズグループ「権上康志トリオ」が共演した。
福島県南相馬市とは、スカイプで結んで生中継。現地からは「窓も開けられない」「学校は分割、サテライト教育」「空気清浄機を学校に」「安全な食材を給食に」などの声が、届けられた。
トークには、北朝鮮拉致被害者家族会の元事務局長で、東京電力で三二年間働いた蓮池透さんも特別ゲストとして参加。福島原発の管理者だった立場から、「まず福島の事故を終息させること」とした上で「復興を妨げているのは東電ではないか」「誰から何を守ろうとしているのか」と強く批判。また「使用済み核燃料を捨てる場所もゴミ処理の技術もない」と喝破し、「どうせ自滅するなら、フェードアウトするしかない」と結論づけた。この日は、蓮池さんの新著『私が愛した東京電力』(かもがわ出版)も、一般販売を前に披露された。
イベントの収益は全額、福島支援に寄付される。同実行委員会は、「次は地元の東北で」と、準備を進めている。
(たどころあきはる・ジャーナリスト、9月16日号)