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東京都、大阪市などで署名活動開始――目標は原発賛否問う住民投票
2011年10月18日6:08PM
原発行政の是非を国民投票で決めようと活動してきた市民グループ「みんなで決めよう『原発』国民投票」が、電力の大消費地である都心部のうち、東京都、大阪市、静岡県で、原発の賛否を問う住民投票条例制定に向けた直接請求の準備を始めた。
これまで原発問題は、主に立地候補に挙げられた自治体で受け入れ賛成か反対か、という議論がされてきた。しかし、「原発問題は電力を消費する側の問題でもある」という、同グループ事務局長の_井一さんが中心になり、人口が多く経済活動が活発な場所で原発行政の是非を問おうとなった。
ちなみに東京都は東京電力の、大阪市は関西電力の大株主だ。
地方自治法は、有権者の五〇分の一以上の署名で代表者から長に対し条例の制定の請求をし、これを受けて首長は議会に条例案を提出しなければならないと定めている。この数字は、東京都でいえば約二一万四〇〇〇人分の署名で、石原慎太郎都知事が議会に条例案を提出しなければならなくなるが、議会の可決も必要になるので、実現への壁は高い。
原発をめぐる住民投票は、原発設置のための町有地売却の是非を問う投票が新潟県巻町(現新潟市)で、東京電力プルサーマル導入の是非を問う投票が同県刈羽村などで実施されてきた。
同グループは一〇、一一月の二カ月の間に十数人の請求代表人を固め、三地域とも一二月一日に署名収集をスタートする方針だ。
都民投票の代表者には俳優の山本太郎さんや映画監督の小林聖太郎さん、カタログハウス社の斎藤駿さんらが就任の意思を固めた。
山本さんは、「福島で作ったエネルギーは東京で消費していた。その意味で、東京都民には責任がある。住民投票をやれたとしても勝てるかどうかは分からない。でも住民投票によって、これまで関心がなかった人に原発被災者への思いが出てくるかもしれない」と、東京都でやる意義を語った。
_井事務局長は「東京、大阪の有権者はもちろん、他府県の人でも“サポーター”として、さまざまな形で署名収集の手伝いをしていただけます。みなさん、ぜひ一緒にスクラムを組みましょう」と呼びかけている。同グループ問合せ先403・3200・9115
(野中大樹・編集部、10月7日号)