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「祝島島民の会」新代表就任で――「いま止めておきたい」

2011年11月18日2:29PM

新代表に選出された清水敏保さん。(撮影/山秋真)

「上関原発計画をきっちり止めておかないと、後になって計画がまた動きだしても、高齢化が年々すすむなか、止めることは難しくなる。いま止めておきたい」

 一〇月二四日、山口県上関町祝島の住民団体「上関原発を建てさせない祝島島民の会」の新代表に同町町議の清水敏保さんが就任し、冒頭の抱負を語った。前代表・山戸貞夫さんの病気による退任をうけ、長らく事務局長も務めてきた清水さんを運営委員会が新代表に選出。この日、恒例の月曜デモあとの集会で承認を得た。

「島民の会」は、中国電力の上関原発計画が浮上した八二年に結成された「愛郷一心会」を九二年に改称。予定地正面約四km先に浮かぶ祝島で住民約五〇〇人の大半が会員となり計画を拒み続けてきた。

 上関町はこれまで原発誘致を進めてきたが、六月議会で柏原重海町長は「これからの上関町について(原発推進反対を超え)議員が議論できる話の場」を提案。一一月開催にむけ日程調整中という。話の場となる「地域ビジョン検討会(仮称)」には、町総合企画課内に設置する事務局・コンサルタント会社・町議が参加。ただコンサル会社の決め方は「未定」、議論は「おそらく非公開」でなされ、事後の公開予定も「分からない」(総合企画課の担当者)。原発なしの未来を訴え四月の山口県議選光市区に出馬し、現職候補に僅差まで迫った國弘秀人さんも、なんらかの形で公開してほしいと語る。

 上関原発工事は、東京電力の福島第一原発事故をうけ一時中断しながら、原発建設のための詳細調査は継続。六月末にも中電は予定地の一部を取得、最近は予定地付近で「中電関係の船の変な動き」もあり、「島民の会」会員らは「新代表をみんなで支え盛りあげていこう」と士気を高めている。

 実りある議論のためには透明性の確保が不可欠ではないか。

(山秋真・ライター、11月4日号)

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