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官民協力初の電話相談実施――DV・性暴力の実態報告
2011年12月2日6:56PM
二月八日から三月二七日まで、DV・性暴力の相談を二四時間無料で受け付けたパープルダイヤルについての報告が一一月一〇日、神奈川県の男女共同参画センター横浜で行なわれた。
報告によれば、四八日間で約二万件の相談があり、DVに関する相談では約四割が一〇年以上暴力を振るわれ続けていた。また、強かん、強制わいせつの相談では、五七・四%が加害者と知り合いで、「これが相談しにくい原因」とフェミニストカウンセラーの川喜田好恵氏は指摘。「誰にも言えない状態に追い込まれ被害が継続する例が少なくない」と分析した。
NPO法人・全国女性シェルターネット共同代表の近藤恵子氏は「震災直後は、過去の性暴力被害を思い出した人からの相談が多く、一~二週間後からは今回の被災地での性暴力被害の相談が入ってきた」と報告。「平時でも押し潰される被害の声が非常時にはさらに押し潰される」と被災地で起きる性暴力についても言及した。
また、東京フェミニストカウンセラーの平川和子氏が「長期にわたる総合的支援が必要」と述べるなど、継続支援やワンストップ支援(医師による心身の治療、弁護士・臨床心理士・民間支援員による支援、警察の事情聴取など)の必要性を全員が訴えた。
一三日には子どもと女性への暴力をなくそうと訴える「むらさきロードパレード」が東京で開かれ、DV根絶の象徴の紫色や児童虐待根絶の象徴のオレンジ色を身に付けた人々が被害当事者と共に「暴力は愛じゃない」などと声を上げた。女性に対する暴力撤廃デーである二五日からは「ジェンダー暴力と闘う16日間キャンペーン」が始まる(九ページ参照)。
(宮本有紀・編集部、11月18日号)
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