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韓国「ネット検閲」か――「金正日萌え」で逮捕
2012年2月3日6:36PM
韓国版「ツイッター」で北朝鮮当局のアカウントをリツイートした男性パク・ジョングン氏(二四歳、パク氏のアカウントは@seouldecadence)が一月一一日、国家保安法違反の容疑で逮捕された。
国家保安法は「北韓(朝鮮民主主義人民共和国)の工作員活動を規制する」ことを主な目的として、大韓民国が成立した一九四八年に制定された。しかし、長年の軍事独裁政権下では学術活動や言論、民主化運動への弾圧に用いられた歴史もある。
盧武鉉政権時代には廃棄すべきとの議論もあったが、結局見送られた。現在の李明博政権では再び摘発数が増加している。今回パク氏が嫌疑をかけられた理由はツイッターで「金正日萌え」「赤いシャツが好き」とつぶやき、また北朝鮮当局のアカウント@uriminzokのつぶやきをリツイートしていたことだ。
二〇一一年九月、ソウル江東区で写真館を経営していたパク氏の職場に、押収令状を持った警察官数人が現れ、パソコン、携帯電話などを押収した。数カ月にわたる出頭調査の中でパク氏は「すべて冗談だった」と主張したが、警察は「あなたは従北主義者か」「北の体制に賛同する意味ではないか」などと追及したという。
しかしパク氏が所属している韓国社会党は〇一年、「韓国の革新政党が北朝鮮に甘い」という批判から生まれ「反資本主義、反朝鮮労働党」のスローガンを掲げている、最も北朝鮮に批判的な政党だ。
一二月にはソウル市内で北朝鮮の宣伝ポスターを真似たビラをまき、仲間たちと企画した路上イベントでは「金正日万歳!」も叫んだ。主催側によると「金正日」は中学時代の友人の名前のようで、こうした“遊び”が検察の癪に障り、逮捕に繋がったと見られる。
今年、総選挙と大統領選挙を控えている韓国では、「事実上のネット検閲だ」と批判の声が上がっている。
(金成河・立教大学生、1月20日号)
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