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「三鷹事件も原発も歴史的に繋がっている」

2012年2月17日5:47PM

三鷹事件の意味について語る森達也氏。(写真/粟野仁雄)

 国鉄三大謀略事件の一つ「三鷹事件」の支援集会が1月19日、東京・武蔵野市の武蔵野公会堂で開かれた。

 三鷹事件は1949年7月、国鉄中央線三鷹駅で無人列車が車庫から暴走して6人が死亡、20人が重軽傷を負った事件。警察は、人員整理された当時28歳の竹内景助氏らを逮捕し、検察も電車転覆致死罪などで起訴した。

 当時、一橋大学の学生で偶然現場に遭遇した堀越作治氏は、「電車の下には人の体が見えた。必死に救助していたらMP(米軍警察)に追い出された。日本の警察はMPに言われるままで何もしない情けない姿だった」と、当時の日記を手に紹介した。

『下山事件』(新潮文庫)などの著作がある映画監督の森達也氏も登壇。「下山事件では国鉄OBが国鉄マンは絶対に線路で自殺しないと言っていた。三鷹事件は一目瞭然。再審請求すら恥ずかしいという低レベル」と話した。

 時代背景について森氏は「三つの国鉄事件で共産党は大打撃を受けた。リベラリズムは後退し米国支配が強化されていった。そんな頃、中曽根康弘が原子力予算を提案し、正力松太郎の『読売新聞』を筆頭に原発をプロパガンダして安全神話を形成した。三鷹事件などの事件がなければ今、日本に54基の原発なんてない。歴史はすべて繋がっている」などと解説した。

(粟野仁雄・ジャーナリスト、2月3日号)

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