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政府の再稼働方針に首長らが首長――「脱原発」首長会議が発足
2012年5月21日1:24PM
全国三五都道府県の現職・元首長七〇人が参加した「脱原発をめざす首長会議」の設立総会が四月二八日、東京・品川の城南信用金庫本店で開かれた。民主党政権が停止中の原発を再稼働させようとしていることに反対し、地域自治体から首長が先頭になって「原発ゼロ社会」を目指す声を上げていく意思が確認された。
「首長会議」は、静岡県湖西市の三上元市長や東京都国立市の上原公子元市長、福島県南相馬市の桜井勝延市長ら一五人が呼びかけ人になって結成。冒頭、司会を務めた上原元市長は「これだけの人が集まった。地域の首長の影響は大きい。一丸となって国にもの申す動きが広まれば、原発政策も変えていける」と、結成の意義を強調した。
この後、参加した首長の発言に移り、「かつて地元で原発建設計画が持ち上がった際、撤回させた決断は間違っていなかった。原発は社会を破壊する」(中山泰・京都府京丹後市長)、「福島の子どもたちの『子どもが生めますか』という問いかけに、私は答えられない。原発は、地球を残すためにもすぐ止めるべきだ」(田中勝己・長野県木曽町長)等、政府の原発政策を批判する声が相次いだ。
また桜井市長は、「福島で参加が私だけとなったのは残念」と述べながら、「私の市ではインフラに一年以上手を付けられず、二万五〇〇〇人の住民が戻らないなか、なぜ現状に対応できない政府が再稼働をしようとするのか憤りを感じる」と強い口調で抗議した。
総会は今後、定期的に会合を開き、政府に原発政策の転換を求めていくほか、このほど結成された脱原発を目指す「エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議」(世話役代表・鈴木悌介「鈴廣かまぼこ」副社長)とも連携し、地域から自然エネルギーの実用化を目指していく予定だ。
(成澤宗男・編集部、5月11日号)
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