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野田首相の地元・千葉県船橋市で反原発デモ――政権打倒訴える「紫陽花革命」

2012年7月9日5:28PM

船橋市で行なわれたデモには約2250人が参加。地元選出の野田首相の落選を呼びかけるプラカードも登場し、道行く人たちからも好意的に受け止められた。(撮影/筆者)

船橋市で行なわれたデモには約2250人が参加。地元選出の野田首相の落選を呼びかけるプラカードも登場し、道行く人たちからも好意的に受け止められた。(撮影/筆者)

 反原発・脱原発を訴えるデモが変わりつつある。規模が大幅にふくれあがっているのにくわえ、野田佳彦首相が大飯原発再稼働を強行したのに反発し、「民意を無視するなら政権を打倒するしかない」との声が強まっているのだ。アラブの春の「ジャスミン革命」から発想を得て、抗議運動を「紫陽花革命」と呼ぶ人たちも現れた。

 首相官邸前では毎週金曜夕方から原発再稼働への抗議行動(呼びかけ、首都圏反原発連合有志)が続く。主催者によると、三月に約三〇〇人だった参加者は週を追うごとに増え、六月二二日夜には約四万五〇〇〇人に達した。警察は急遽、車道の一部を解放したが、参加者の列は内閣府があるブロックを取り囲んで内閣府下の交差点に達し、あふれた人たちは国会議事堂側の歩道で再稼働反対を訴えた。

 俳優の山本太郎さんは「これだけの人の声を聞けなければ野田首相は終わってますよね」と話し、作家の広瀬隆さんは「野田の政治生命を止めるまで、頑張りましょう」と訴え、大きな拍手を浴びた。二九日夕方は一〇万人規模の抗議行動を目指すとしている。

 もっと直接的な抗議行動が六月二四日に野田首相の地元である千葉県船橋市で行なわれた「6・24 そうだ、船橋行こう。電車でGO! 野田退治デモ!!! 再稼働はダメなノダ!」。東京・中央線沿線の複数のグループが呼びかけ、地元の人も含め約二二五〇人(主催者発表)が参加した。

 デモ前集会で、「原発やめろデモ!!!!!」の松本るきつらさんが「野田首相が動かすべきは原発ではない。全国のシャッター商店街です。シャッター商店街の再稼働こそが経済復興への道」とあいさつ。船橋市の三宅桂子市議が「野田首相があんな嘘つきだとは思わなかった。船橋市民は声を上げようかどうか様子を見ているので、みなさんが『空気ばっかり読んでいると殺されるよ』と教えてあげてください」と呼びかけた。

(伊田浩之・編集部、6月29日号)

6月22日の首相官邸前抗議行動には過去最高の約4万5000人(主催者発表)が参加した。(撮影/筆者)

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