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一つ星レストラン「千の花」――給与不払いのまま閉店

2012年7月27日5:06PM

『ミシュランガイド東京・横浜・湘南 2012』(日本ミシュランタイヤ)で一つ星を獲得した「宮廷焼肉 千の花」(東京都港区台場)などを経営する「株式会社千の花」(港区三田)で、三カ月以上も給与不払いが続いている。

六月に従業員からの相談を受けて、会社に交渉を申し入れている労働組合・東京ユニオン副執行委員長の関口達矢さんによれば、今年二月から従業員の給与が遅配または欠配するようになり、四月以降は、全員欠配の状態。一二人の組合員の残業代を含む未払賃金の総額は約二〇〇〇万円、基本給だけでも約一〇〇〇万円にのぼる。家賃や業者への支払いも滞っていることを確認しているという。

韓国の留学生のアルバイトを含め最大時八〇人ほどいた従業員のほとんどが、給与が支払われないまま、正式に解雇もされずに、店舗閉鎖により職を失ったとみられる。現在、組合員のほか従業員が多数、三田・中央労働基準監督署に賃金不払いの申告を行なったが、同社経営の別店舗の営業が継続しているため、「未払賃金立替払制度」(労働基準監督署が窓口になって、企業倒産により賃金が支払われないまま退職した労働者に対し、国が未払賃金の一部を立替払する)は利用できずにいる。

東京ユニオンの関口さんは、「未払賃金のほかに、業者や各種保険料の未払いも合わせると、未払いは一億円以上にのぼるとみられる。法律通りに賃金を支払えないのであれば、労働者が未払賃金立替払制度を利用できるよう、社長は早急に破産・清算・民事再生など法律上の破産手続きをとるべきだ」と語る。

(清水直子・ライター、7月13日号)

※その後、国の制度等を活用して紛争は終結しているため、当時の経営者の名前は削除しました。(電子メディア部)

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