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「原発全廃」をめざす「緑の党」結成――来年夏の参院選に10人を擁立
2012年8月17日5:47PM
「原発全廃」などをめざす日本版「緑の党」が結党した。七月二八日に東京・千代田区で開かれた結成総会にはドイツ、オーストラリア、台湾、韓国の緑の党からの海外ゲストを招き、全国から三〇〇人近くが出席。「脱原発」を求める多くの声を結集し、年内解散の総選挙を想定して準備を進めるほか、来年夏の参議院選挙に一〇人の擁立を目指すことを決めた。東京電力福島原発の事故後、緑の党は世界で議席数を増やしているが、事故当事国での結党が内外から注目されている。
七〇人余の地方議員らでつくる二〇〇八年設立の政治団体「みどりの未来」は同日で解散し、同会から引き継ぐ会員は約一〇〇〇人。世界約九〇カ国と地域で活動する緑の党で組織される「グローバル・グリーンズ」と連携する。総会では、選挙要綱などとともに新しい社会ビジョン、基本政策などを決定。脱原発を柱とした持続可能なエネルギー社会へのシフト、グローバリズムやTPP(環太平洋戦略経済連携協定)に反対する二一世紀型の循環型経済などを掲げた。共同代表には長谷川羽衣子さん(NGO代表)、すぐろ奈緒さん(杉並区議会議員)、高坂勝さん(NPO法人代表)、中山均さん(新潟市議会議員)の四人を選出。中山さんは「国民の最大の関心は原発再稼働問題。従来政党に関わっていなかった、官邸デモ参加の人たちなどの声を結集できる政党をめざしたい」と述べた。
総会翌日の二九日には「キックオフイベント」も開催。海外ゲストをはじめ、緑の党と協力関係を結ぶ政治運動体「グリーンアクティブ」代表で人類学者の中沢新一さん、元国立市長で「脱原発をめざす首長会議」事務局長の上原公子さん、俳優の山本太郎さんらがあいさつ。緑の党に期待の声を寄せた。終了後、約四〇〇人の参加者は国会包囲デモに合流した(関連記事10・11ページ)。
(片岡伸行・編集部、8月3日号)
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