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11月に福島原発第二次告訴――各地で参加呼びかけ
2012年9月10日5:26PM
東京電力福島第一原発事故の関連責任を追及する告訴・告発運動の一環として、八月一八~一九日に東京都の杉並区・武蔵野市・八王子市・立川市で計四回の講演・説明会が行なわれ、合計約四五〇人が参加した。杉並区以外の主催は、福島原発告訴団・関東。
福島県民一三二四人が福島地検に提出していた告訴・告発状が今月一日に受理され(八月一〇日号「金曜アンテナ」参照)、第二次告訴・告発に向けてのものだ。
一八日の夜、吉祥寺駅ちかくの武蔵野公会堂(武蔵野市)には、一〇〇人以上が集まった。
福島原発告訴団・団長で福島県三春町在住の武藤類子さんは、講演でスライドを使って福島現地の状況を報告した。
そして、原発事故後に福島県放射線健康リスク管理アドバイザーに就任した山下俊一氏が事故直後から「一〇〇ミリシーベルト以下の被曝なら健康被害はない」旨の発言を繰り返したことについて、「彼の発言で避難が遅れた人たちがたくさんいる」と怒りを込めて語った。山下氏も被告訴・告発人の一人となっている。
武藤さんはまた、各地域で「復興」が強調されてイベントが催され、学校では通常活動に戻りつつあることに対しても、「放射能汚染の深刻さが忘れ去られつつある」と危機感を募らせた。
そういったことから、責任の所在を明確にする必要性を感じ、告訴・告発運動を始めたのだという。
告訴・告発の対象者は、東京電力幹部や国・福島県の規制・安全担当者ら計三三人で、罪状は業務上過失致死傷罪など。
「第二次」以降は、福島県民以外も告訴・告発人になることが可能で、福島本部の他に東北・関東・中部・関西・北陸の各事務局でも受付を開始している。目標は一万人で、一一月一五日に第二次告訴・告発状を福島地検に提出する予定だ。
(星徹・ルポライター、8月24日号)