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拉致問題と改憲を一緒くたに
2012年9月20日5:31PM
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に拉致された被害者の救出を求める「すべての拉致被害者を救出するぞ! 国民大集会」(主催は「家族会」や「救う会」など5団体)が9月2日、東京都内の日比谷公会堂で行なわれ、約2000人が集まった(14ページに関連記事)。
野田佳彦首相は、2002年に5人の被害者が帰国して以後、進展がないことを「痛恨の極み」とし、松原仁拉致問題担当大臣は「拉致問題解決を抜きに国交正常化はない」と息巻いた。
参加者が熱狂したのは、登壇者が「憲法」について言及した時だ。口火を切ったのは拉致議連会長の平沼赳夫衆議院議員(たちあがれ日本)。平沼氏は被害者家族が書いた論文に「憲法を変えない限り、拉致被害者は戻ってこない」との記述があることを紹介した上で「(憲法改正に向けて)一致団結、行動していかなければなりません」と一気に論理を飛躍させたかと思うと、石原慎太郎東京都知事が「(憲法の)改正、改正というが、この憲法は捨て去ったらいい。廃棄したらいい」と言うと、この日一番の歓声が上がった。
横田めぐみさんの母・早紀江さんが「めぐみちゃんと再会し、ひとこと話してから死にたい」と訴えたように、家族が求めているのは被害者の帰国であり再会だ。
司会者の櫻井よしこ氏は「オールジャパン」を強調し、登壇者からは「涙がこぼれ落ちる」「抱きしめる日がやってくるまで」といった感傷的な言葉が繰り返される。「拉致」を大義に、違う道を歩んではいないか。
(野中大樹・編集部、9月7日号)
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