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自殺を防ごう! 全国フォーラム開催
2012年10月1日4:13PM
9月10日、WHO世界自殺予防デーの日に、全国5カ所を中継で結んで「自殺総合対策全国フォーラム2012」が開かれた。
会の冒頭、主催したNPO法人ライフリンクの清水康之代表は、8月28日に閣議決定された新たな「自殺総合対策大綱」を引き合いに「行政や民間といった立場を超え、さまざまな専門分野の壁、地域の垣根を超えて、みんなで力を合わせて自殺対策を推進していきたい」と呼び掛けた。この思いに呼応し札幌、秋田、東京、京都、福岡の各会場には、自殺対策をしている民間95団体、53の市区町村、4都府県の担当者が集まり、活発な意見交換をした。
「誰も自殺に追い込まれることのない社会をめざして」と題された今回のフォーラムでは、改定された自殺総合対策大綱についての説明もなされた。大綱では「自殺の多くは、追い込まれた末の死であり、防ぐことができる社会的な問題」であるとされ、実践的な対策として「地域の居場所づくりや、生活困窮者への総合相談会」といった具体的な方法も示された。大綱では、「若年層への支援」も加えられ、増加傾向にある若年層の自殺防止も期待される。
今年は、15年ぶりに年間自殺者数が3万人を下回るとも言われる。それでも、まだ3万人弱である。身近な「死」について、より深く考える必要がある。
(頓所直人・フリーライター、9月14日号)