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鹿砦社の『タブーなき原発事故調書』――取次が委託配本拒否
2012年10月9日5:13PM
原発推進者の情報を載せた鹿砦社の新刊書籍『タブーなき原発事故調書~超A級戦犯完全リスト』が、書店へ本を流通させる取次会社から委託分の配本をほとんど拒否された。同社が拒否されるのは、昨年七月刊行の『東電・原発おっかけマップ』につづき五度目。
九月六日に同社が取次各社に『タブーなき原発事故調書』の見本出し(新刊書籍の登録、委託数の交渉)を行なったところ、トーハンなどほとんどの取次から新刊委託を拒否された。一部新刊委託を受けた取次はあったが、現状では、委託の対応をした一部の取次分や注文分など約一〇〇〇部しか店頭に行き渡らないことになる。
本誌四月一三日号でも報じたが、出版社は取次から委託配本を拒否されると、書店に本を並べることができず、経営にとって大きな打撃となる。
トーハンは鹿砦社に新刊委託の配本拒否を伝えた際、その理由を明らかにしていない。鹿砦社は九月一二日付でトーハンへ要望書を提出。「憲法二一条を蔑ろにし、優越的な立場から一方的な判断をすることは独占禁止法違反にあたる」旨の批判をした。
同社の松岡利康代表は、同書にインタビュー記事を掲載した北村肇本誌発行人らとともに、九月一四日、トーハンと直接交渉。トーハン側は委託配本拒否の理由を、顧問弁護士から個人情報保護の必要があるという指摘を受けたためだとした。交渉の結果、トーハンが再度顧問弁護士に確認することとなった。松岡代表は「憲法二一条には検閲の禁止も謳ってあり、私たちなりに覚悟をもって作った本を検閲され焚書処分されるのは許せません」と語っている。
単行本を購入したい場合は、鹿砦社の販売部(sales@rokusaisha.com)まで。
(赤岩友香・編集部、9月21日号)