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「再稼働阻止全国ネットワーク」結成――全ての原発を廃炉に
2012年12月5日6:49PM
今後予想される全国の原発再稼働反対の一点で団結しようと、各地の反原発団体の代表者が参加して一一月一〇日、東京都内で「再稼働阻止全国ネットワーク」の結成集会が開かれた。
原子力規制委員会は、来年七月中にも原発の新たな安全基準を策定するとしているが、すでに北海道電力の泊原発を筆頭に各電力会社の再稼働に向けた動きが表面化。このため、各地の反原発運動団体が全国的に連携し、「福島を忘れない」を合い言葉に今後の再稼働を許さない団結を作り上げるのが「ネットワーク」の狙いだ。
集会には、約六〇団体、約二五〇人が参加。挨拶に立った「ネットワーク」共同代表の一人で、ルポライターの鎌田慧氏は、「再稼働しないと電気が足りなくなるというウソは、今年の夏で暴露された。しかし電力会社は理屈も何もなしで、自分たちの欲のためだけに危険な再稼働を今後強行しようとしている」と批判。「こうした策動を迎え撃つのではなく、こちらから押し込む運動を実現し、すべての原発を廃炉にしよう」と訴えた。
福島県から参加した「原発いらない福島の女たち」の佐々木慶子さんは、「県内では強制避難者は貧弱な仮設住宅に押し込まれたまま、何の展望も持てず鬱病が広まっている。子どもたちの甲状腺にも異常が多く発見されているのに、県は事故との関係を絶対に認めない」と現状を指摘。「事故現場から放射能は漏れ続け、もし地震が再び起きたら、県民は生殺しだ。それを考えたら、再稼働などとんでもない」と怒りを表明した。
続いて各地の代表者が発言に立ち、「電力会社は県民の批判もあって再稼働を困難視し、企業も付近から逃げ始めている」(浜岡原発を考える静岡ネットワーク)といった最新の情報が報告された。
「ネットワーク」は今後、東京や全国各地で討論・学習会を開いて再稼働の動きを巡る情報交換を続けながら、来年の「3・11」を前後する、さまざまな取り組みを共同で準備していく。
(本誌編集部、11月16日号)
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