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「太陽の党」と「減税日本」の合流は“破談”も――「南京大虐殺なかった」同盟
2012年12月7日6:51PM
一一月一四日に野田佳彦総理が「一六日に解散する」宣言してから一夜明けた一五日の午後三時より「太陽の党」(石原慎太郎・共同代表)と「減税日本」(河村たかし・代表)の合流発表記者会見が開かれた。河村氏が「長い間ご指導を頂いています」と持ち上げたように、二人は一橋大学の先輩後輩の間柄。もう一つの共通項が「南京事件」への見解だ。
石原東京都知事(当時)は二月二四日、定例記者会見で「南京大虐殺」を否定した河村氏の発言について「河村君の言うことが正しい」と擁護した。
この日も、中国・香港フェニックステレビの李特派員が「南京事件」への見解を質すと、石原氏は「日本軍が、あのわずかな占領の間に(貧弱な)武器体系で四〇万人殺した証拠を出してもらいたい。記録にもありますよ。私は本多勝一という人間とは長い議論をしてきて、結局、最後に彼は折れて(編集部注)。杭州湾に日本が上陸して南京が陥落するまでに殺したのが四〇万人と言っているけど、これもナンセンスですよ。南京の市民を一番殺したのは蒋介石の軍隊だよ。支那人が支那人を殺したんだよ。(中国人は南京から)みんな逃げて、日本軍が占領しなおしたら、市民がたくさん帰ってきたじゃないですか」という旨を答えている。
まさしく「南京大虐殺はなかった」同盟だ。が、石原氏は翌一六日、「減税切り」を決断。「太陽の党」は「日本維新の会」に合流することとなった。
なお石原氏が「南京同盟」の河村氏を捨て、維新に走った背景は、維新の会から立候補予定の山田宏・前杉並区長が、愛息子伸晃氏が出馬する東京八区(杉並区)から出るのを阻止するためと言われている。
編集部注:石原氏の発言はまったくの嘘。むしろ本多氏は石原氏に訂正・謝罪を求めている。詳細は本誌三月九日~八月三日号。
(小谷洋之・ジャーナリスト、11月23日号)