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原発スラップ訴訟第5回口頭弁論――本誌記事を証拠提出
2013年1月10日4:38PM
一二月一〇日、東京地裁六一五号法廷(吉田徹裁判長)。ジャーナリスト・田中稔氏の声が響く。
「九月二日、群馬県内のゴルフ場で、原告(白川司郎氏)を会長とするニューテックグループによるゴルフコンペが行なわれました。コンペ招待者には……パチンコ機器メーカーの代表・熊取谷稔氏、元警察庁生活安全局長の黒澤正和氏、元特許庁長官の吉田文毅氏……」
原発警備会社ニューテック会長の白川氏が田中氏を訴えた「最後の大物フィクサー」裁判の第五回口頭弁論で、田中氏は、本誌一一月一六日号の記事「原発スラップ訴訟、白川司郎氏のゴルフコンペに集まった “大物” たちの名前」を証拠提出、白川氏の多彩な「仲間たち」を裁判官に示した。
熊取谷氏はコスモ・イーシーの代表取締役だ。パチンコ設備の販売などで年間売上高約一一〇億円、パチスロメーカーのSANKYOなどと取り引きがあるという。S社は赤松広隆元農水大臣(民主)や甘利明元経産大臣(自民)の関連団体に献金(パーティ券含む)をするなど政治好きの会社だ。
黒澤氏は警察庁退官後、「スロットマシンの検査、封印、管理及び証紙発行」を仕事とする電子遊技機工業協同組合の最高顧問となる。同組合には元国税庁の中村健二郎氏(監事)、元警察庁刑事局長・小林朴氏(顧問)もいる。
経済産業省OBの吉田氏は特許庁の外郭団体「発明協会」理事長に天下るが、二〇〇四年、一億五〇〇〇万円に及ぶ人件費の水増しが発覚、引責辞任した人物だ。
この日、白川氏の筆頭代理人・土屋東一元東京地検検事の姿はなかった。次回は来年一月二八日午後一時半、東京地裁六一五号法廷。
(三宅勝久・ジャーナリスト、12月14日号)