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都知事選敗北の宇都宮氏「長期的な運動を」
2013年1月16日6:23PM
今回の東京都知事選挙は、脱原発を中心に訴え市民派勢力を基盤にした宇都宮健児氏(66歳)=本誌編集委員、前日弁連会長=と、13年半に及ぶ石原慎太郎都政の継承を訴える前副知事の猪瀬直樹氏(66歳)の闘いだったといえる。結果は、猪瀬氏の都知事選史上最高得票の約433万票に対して宇都宮氏は約96万票と、大差がついた。
脱原発を明言していない猪瀬氏だが、福島原発事故後、東京電力に対する批判的な言動がマスコミで繰り返し報じられ、そのイメージが都民に浸透していたと見られる。一方の宇都宮氏は「人にやさしい東京をつくる会」を支持基盤に、都内各地域の勝手連や共産・社民両党の支援などもあったが、世論調査では6~7割に及ぶ脱原発や反貧困の声を結集させることができなかった。
選対本部長の上原公子氏は「負けてとても悔しい。今回は候補者による討論会もなかった。短期間で名前や政策を知らせていくことは難しかった。ここは通過点、来年の都議選などに向かって前進していこう」と呼びかけた。宇都宮氏は「落胆したり、一喜一憂したりするのではなく、長期的な運動を考えることが大事」と静かな口調で語り、万雷の拍手を浴びた。
(文・写真/白井基夫・編集部、12月21日号)